「完璧にしたい」気持ちが、 物事を終えにくくする理由
6割で出せば伝わるのに、10割を求めて止まってしまう
今週中に、出したい。 そう決めていたのに、 気づけば数日、 1週間と経っている。 「まだ良くできるはず」。 その声が、 指を止めてしまう。
00. The Pattern
「6割で出せるとき」と「10割を求めてしまうとき」
仕事の資料でも、提案書でも、発信するコンテンツでも——何かを仕上げて相手に渡す場面では、同じ人の中にも二つの傾向が現れることがあります。ある場面では、6割ほどの仕上がりでもタイミングを逃さず出していく。別の場面では、10割に近づくまで手を止められない(6割・10割はあくまで感覚的な目安です)。同じ「良いものを届けたい」という気持ちから始まっているはずなのに、行き着く先は大きく違ってきます。
6割で出せるとき
「今できる範囲」で区切りをつけ、決めたタイミングで手を離せる。多少の粗さより、届けることを優先できる。
10割を求めてしまうとき
「まだ直せる部分がある」と感じて、手を止められない。仕上がりへのこだわりが、出すまでの時間を伸ばしていく。
01. The Background
その完璧主義の背景にあるもの
来談者中心療法を提唱したカール・ロジャーズは、人は成長の過程で、周囲からの肯定的な関心に「条件」がついていることを学んでいくと考えました。これを「価値の条件」と呼びます。「成果を出したときだけ認められる」「完璧に仕上げたときだけ評価される」——そうした条件を内面化していくと、6割・7割の仕上がりは「まだ認められない状態」として感じられやすくなります。完璧を求める気持ちの背景には、こうした「価値の条件」が関係していることもあります(性格的な傾向や仕事上の要求水準など、他の要因が関わっている場合もあります)。
こんな感覚に心当たりはありませんか
・6割の仕上がりを見ると、「まだ認められない」という感覚が先に立つ ・完成度が低いと、自分自身の価値まで下がったように感じる ・条件を満たせなかったときの反応を、恐れていることもある
02. A Familiar Scene
身近な例で言えば、世に出なかった言葉です
例えば、まとめた企画書や、発信したいと思っていた文章です。「今週中に出そう」と決めていても、「もっと良くできるはず」と直し続けているうちに、気づけば数日、時には1週間と経っていることがあります。出すタイミングを逃すほど、今さら出しにくくなっていく。そうしているうちに、企画を必要としていた相手の検討時期が過ぎたり、書こうとしていた話題への関心が薄れたりします。企画は誰の目にも触れないまま立ち消えになったり、書いたはずの文章は結局世に出ないまま終わったりします。6割で出していれば得られたかもしれない反応や機会まで、10割を目指しているうちに、逃してしまうことがあるのです。
03. What Coaching Does
ライフコーチングでできること
「完璧を目指すのをやめましょう」と伝えることが、ライフコーチングの目的ではありません。まず、その背景にどんな経験や思いがあるのかを、一緒に振り返っていきます。成果の完成度に関わらず、ありのままの自分を受け入れられる感覚が少しずつ育っていくと、6割の仕上がりでも安心して手を離せる余地が生まれていきます。
「良くしたい」気持ちは、物事を粗末にしていない証です
「良くしたい」という気持ちは、物事を粗末にしていない証でもあります。ただ、その気持ちが完璧という一点にしか着地点を持たないままだと、届けたい言葉が届かないまま終わってしまいます。
「終わらせたい」「届けたい」と思っていたはずです。 その気持ちを、完璧という基準に預けたままにしなくても、届けられる形はあるかもしれません。 まずは30分の無料相談で、話してみてください。
よくある質問
完璧主義を直したいのですが、こだわりを持つこと自体は悪いことですか?
こだわりを持つこと自体が問題なのではなく、その基準が「出せるかどうか」まで左右してしまう状態が負担になります。
6割で出すことに慣れると、質が下がってしまいませんか?
こだわりを手放すことと、質を下げることは別です。届けるタイミングを優先できる場面を増やしていくことが目的で、大事な場面での丁寧さまで失うわけではありません。
ライフコーチングでは何をしますか?
仕上がりへのこだわりの背景にある基準を一緒に確かめ、場面によって力の配分を選べる余地を広げていきます。
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